何にもまして驚かされることは、奈良東大寺のオリジナルの方の七重の塔のことであります。コンピューターも電卓もない当時に
どのように構造計算をして、巨大な重量負荷に耐える設計を構築したのか、古代の人々の叡智と技能は我々の想像を遙かに
超えていることをこのパビリオンは教えてくれています。




外観とは対照的に、内部の展示は、「コンピュートピア」と名付けられた当時の最新のコンピューター技術一色となっています。
現金の代わりに、声紋で買い物ができるキャッシュレス・ショッピング、電車の運転シュミレーター、コンピューターミュージックなど
未来のテクノロジーを、来場者達にデモンストレーションしていた様です。 


展示を見終えたら、エレベーターで7層目まで昇り、そこにある展望台から広い万博会場が一望できたようです。
会場全体におけるこの館のロケーションからいって、ここからの眺めはきっと万博屈指の素晴らしいものだったのでしょう。


最後に、、、、、
片や、数百年〜千年の時を耐えうる様に造られたのに対し、片や、大量生産、大量消費を象徴するかのように、わずか半年で
取り壊された同じ七重の塔の姿は、現代文明のあり方そのものを、根源的に問いかけているような気がしてきました。